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【イベントレポート】サステナブルな会社で働く若手社員、気候危機解決に貢献している実感はある…?

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【イベントレポート】サステナブルな会社で働く若手社員、気候危機解決に貢献している実感はある…?

株式会社UPDATER(みんな電力)と株式会社ユーグレナの若手社員をゲストに「気候危機領域で働く実感・やりがい」についてお伺いしてみました!

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Jul 17, 2022
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【イベントレポート】サステナブルな会社で働く若手社員、気候危機解決に貢献している実感はある…?

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先月16日に、新bilityとして初となるイベント「気候危機解決を仕事にする⁉︎若手社員から聞くリアルなやりがいとは?」を開催いたしました!✨

今回は、仕事を通じてサステナビリティを促進させたい!と願う就活生・社会人に向け、サステナブル企業に勤める方の実体験を聞くオンラインイベントを開催しました。再生可能エネルギーの最先端を走る「株式会社UPDATER(みんな電力)」に勤める園木豪流さんと、企業フィロソフィーに「Sustainability first (サステナビリティ・ファースト)」を掲げ、事業を通じて持続的な社会問題解決を目指す「株式会社ユーグレナ」で働く喜多倫久さんに登壇していただきました。どちらも地球温暖化の一番の促進原因である化石燃料の使用を食い止める事業を行っています。

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就活を控えるbilityメンバーの間で、企業選びの決め手について話した際、重要な要素の一つとして上がったのが仕事を通じて「気候危機の解決に貢献している実感があるか」でした。事業として気候危機解決に取り組んでいても、日々の業務の全てが問題解決の実感に必ずしも繋がっていないんじゃないか、と疑問を持っていました。そこで実際に気候危機の解決に貢献している会社で働く先輩お二人に、どこで問題解決の実感を得られるのか尋ねてみました。

園木豪流さん:株式会社UPDATER(みんな電力)で電力調達を担当。実際に発電所の方とコミュニケーションをとり、みんな電力を支える再エネ発電所への営業を担当。

喜多倫久さん:株式会社ユーグレナのグループ商品流通部に所属。主に健康食品の市場流通を行なっている。

|1つの会社が100の会社を変え、いずれ社会を変える|

―― 仕事を通じ、気候危機の解決に貢献している実感はありますか?

(UPDATER)園木さん:そうですね、人によるとは思いますが、個人的に「実感はあるか?」と言われると、実はあまりなくて。もちろん気候危機の解決に対して一生懸命努力をしているし、少なからず影響は与えられてると思うんですけど、現在の日本の再エネ率はまだ2割程度に留まっています。加えて、政策やシステム、制度の遅れなどをとっても、整い切っていない課題がまだまだあるように思います。

気候変動を少しでもマシにするために自分たちがどれだけ影響力を持っているかといえば、正直数字的にはまだまだな部分が多いと思うんです。そこの実感っていうのはどうしてもなかなか湧きにくいと思いますね。

―― 実感が湧かない中、日々の業務に向き合うのは辛くはないですか??

園木さん:聞いたことある方もいらっしゃるかもしれませんが、3.5%の人が変われば、社会を変えることができるって言う法則があるんですが、結局何事も小さなアクションの積み重ねだと思うんです。「今」僕たちが頑張れば、「今」社会が変わるとは思っていなくて、1人の人間が100人の人間を変え、1つの会社が100の会社を変え、そしてそれらの会社がまたそれだけの会社を変えていく。このような連鎖がおこると信じて日々仕事に向き合っています。

自分達の今やっているアクションの全てが、いつか解決への道筋にきっと繋がっているということを信じながら働いています。なので、今、自分の目の前の仕事が直接的に気候危機の解決に繋がっているかという観点だと、悪く言えば自己満足の域を出ていない気がします。ただ、意義はあると確信しています。

小石から生まれた波紋が大きな波紋を作っていくのと同じで、まず最初のイノベーションの部分でどれだけ人が頑張れるかが、社会を変えていくことに繋がっていくと思っているので、そういった意味では貢献している実感を持っています。

――どんな場面でもっとも気候危機対策への貢献を実感しますか?

園木さん:お客さんから、「みんな電力さんのおかげで再エネに変えることができました」とか「今まで電気を使っていた罪悪感がなくなりました」「友達にも広げたいと思います」などのポジティブでありがたい意見を、ダイレクトに受け取れる位置にいるのでそういう時に「あぁ、やっててよかったな」って実感することがありますし、この輪をもっともっと広く広げていきたいなと思いながら日々の業務に向かっています。

|会社の活動をトータルとして捉え、利益を生み出すことで貢献|

―― 喜多さんはいかがですか?

(ユーグレナ)喜多さん:確かに貢献している実感ってあんまりないんですよね。特に僕は感じにくいかもしれません。というのも直接的に気候危機の解決にアタックしている部署ではないからなんですけど。じゃあ、何にやりがいを感じるかと言われると、莫大なお金がかかる新規事業・バイオ燃料事業を含め、会社を支えているというところだと思います。弊社の現在の売上規模は、グループ会社も合わせて344億円ですが、バイオ燃料の実証プラントが竣工した2018年は約150億の売上規模でした。それでも、当時、当社は60億円以上かけて実証プラントを建設しました。こういった未来に向けたチャレンジは、僕が所属している既存ビジネス(ヘルスケア事業)で会社の基盤を作っているからこそできることなのです。

―― 喜多さんが携わる既存のビジネスが、気候危機解決に繋がる事業を支えているんですね。

喜多さん:営業活動を通じてキャッシュを生むことが、ユーグレナの新規事業につながり、パーパスである「人と地球を健康にする」ことに少しでも近づくことができることが、やりがいだと感じています。なので貢献できているなと実感するタイミングとしては、営業の予算を達成して売り上げをつくれた時かなと思います。

|気候危機という壮大な問題に、日々の活動の中でどう意義を見つけるかが鍵|

上記に記載したように、就活を控えるbilityメンバーにとって「気候危機解決に貢献している実感を持つこと」は企業選びにおいての一つの必須条

件のように捉えていました。当初は、どの企業やどの部署を選ぶかが実感に直接結びつく部分であり、日々の業務で貢献している実感が持ちづらい場合は他企業を検討するべきだという風にも考えていました。しかし、喜多さんと園木さんの話を伺い、日々の活動を自分自身でどう社会に位置付けるかが重要であることが明らかになりました。

いわゆるサステナ企業でも目の前の業務の一つ一つ全てにおいて気候危機解決の手触り感を持つことは難しい。特に会社の規模が大きかったり、10-20年先の未来への投資だと、「今」行動していることが気候危機解決に貢献している実感は持ちづらい。そのなかでも登壇者のお二人は、今行っている活動が着実にシステムチェンジの土台を作っていることを信じているとおっしゃっていました。業務の内容も大事だけれど、企業のビジョンへの共感や、関与している事業への期待、が毎日の業務へのモチベーションになるんだなと学びになりました。

喜多さんや園木さんのように、広い視野と長いスパンで物事を捉えたときにサステナブルな社会にどう貢献しているのか、または、一人としてではなく企業全体としてどう貢献しているのかに着目することが仕事にやりがいをもつ鍵なのかもしれません。お二人のお話を伺って、やはり本気でビジョンやミッションに共感できる企業を追求する重要性を再認識しました。気候危機は大きな問題だからこそ、ひとりでできないことを会社の力を使ってどのように関われるのか、そんな視点を持って企業を選んでみるのもいいかもしれません。

次回予告

8月にも同シリーズのイベントを開催予定!Spiber株式会社と株式会社TBMで働く若手社員を登壇者としてお呼びする予定です。サステナブルなベンチャー企業で働くリアルについてお聞きします!就活生はもちろん、就活生でなくても、サステナブルな企業で働く一社員のお話を聞いてみたい方はぜひ bilityのTwitterのフォローやニュースレターの登録をお願いします!今後のイベント情報がご覧いただけます。直接bilityにお問い合わせいただく場合は newsletter@bility.jp にメール、もしくはTwitterのDMよりお願い致します。

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